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更新日:2017年9月5日

美術館コラム

最新のコラム

 いろんな自転車に乗ってみよう

自転車展WS8月12日(土曜日)、13日(日曜日)に、開催中の「自転車の世紀」関連企画として、展示品と同型の自転車に試乗する「いろんな自転車に乗ってみよう」が行われました。

前輪がやたら大きいオーディナリー型自転車(複製)は、チェーンがない前輪駆動なのでバランスをとるのがたいへん。災害用自転車《リキシャタンク》は、その安定性に皆さん納得していらしたようです。

「自転車の世紀」はまだまだ開催中。自転車の歴史のみならず、現代の変わり種自転車まで紹介している、とても楽しい展覧会です。
(2017年9月5日更新)

過去のコラム

「自転車の世紀」展が開幕しました

「自転車の世紀」展ギャラリートーク7月22日(土曜日)に「自転車の世紀」展が開幕し、当館副館長によるギャラリートークが行われました。

本展は、自転車の誕生から現在までの歴史とその進化の過程を見ることができる展覧会です。自転車が現在のかたちになるまでには、人々の並々ならぬ試行錯誤があったのです。また、自転車が描かれたポスターや錦絵、近年の自転車競技ブームを牽引しているマンガ『弱虫ペダル』の複製原画も展示しています。そのほか、カーゴバイクや災害用自転車、手でこぐ自転車、立ちこぎ用の自転車といった特徴的なものや、自転車に乗る際のファッション、そして自転車の最先端の技術などもあわせてご紹介しています。

「自転車の世紀」展は9月24日(日曜日)まで開催中です。さまざまな側面から自転車の世界をお楽しみください。(2017年7月22日更新)

サイクル・ラックを設置しました

サイクル・ラック「自転車の世紀」展の期間中、juju130CAFE前に、サイクル・ラックを設置しております。どうぞご利用ください。(2017年7月21日更新)

「リカちゃんドレスデザインコンテスト」優秀作品のドレスを展示

リカちゃんドレスデザインコンテスト優秀作品現在開催中の「誕生50周年記念リカちゃん展」にあわせて開催された「リカちゃんドレスデザインコンテスト」の応募作品の中から、優秀作品6点のドレスが展示されています。

今泉女子専門学校のご協力により、デザイン画をもとに実際のドレスとして制作していただきました。デザイン画としての完成度だけでなく実際のドレスになったときのデザインのよさも、選考の基準となっています。

制作されたドレス、ご応募いただいたたくさんの個性豊かなデザイン画は、美術館ロビーでご覧いただけます。また、同じく募集していた「わたしのリカちゃん」写真も展示していますので、ぜひ展覧会とあわせてご覧ください。(2017年6月21日更新)

「誕生50周年記念リカちゃん展」7月9日まで開催中

リカちゃん「誕生50周年記念リカちゃん展」は、7月9日(日曜日)まで開催中です。

会場には650体を超える歴代のリカちゃんが並びます。リカちゃんが身につけている様々なファッションは、当時の最新の流行が反映されており、50年間のファッションをふりかえりながらお楽しみいただけるのも、今回の展覧会の大きな魅力となっています。

Twitter、Instagramで「#リカちゃん展」「#Licca50th」のハッシュタグを検索すると、展覧会に来てくださった方の感想や、リカちゃん50周年に関する情報がご覧いただけます。

当館に遊びに来てくれたリカちゃんのツイートもぜひ見てみてくださいね。トミー

平成29年度第1回アート・テーク「美術館のアイデンティティー」

佐藤道信5月27日(土曜日)にアート・テーク「美術館のアイデンティティー」が開催されました。講師は佐藤道信さん(東京藝術大学教授)です。

私たちが現在、何気なく使っている「美術」、「美術館」という言葉は、明治時代にできた概念用語で、日本の近代政策と密接な関係をもっています。1873(明治6)年のウィーン万博出品区分名のなかに「西洋にて音楽、画学、像を作る術、詩学等を美術と云ふ」という文章がみられます。現在よりも幅広い言葉として「美術」が用いられていることがわかります。

1870年代から1910年頃までは、ジャポニスムの流行とともに、海外への重要な輸出品として日本の美術品が大きな位置を占めます。そうした状況のなかで、東京国立博物館が1872(明治5)年に開館しました。

そして、ジャポニスムの流行が落ち着いた頃、1907(明治40)年に文展が創設されました。この官展は、国内の美術振興に寄与しました。

現在では、近代政策のなかで生まれた「美術」という言葉が敬遠され、「アート」といわれることが多くなりました。また、美術館から外に出て地域振興として参加型のアート・プロジェクトが注目されています。今回の講座では、その時代に担っていた「美術」、「美術館」のアイデンティティーについて考察するたいへん意義深い講座となりました。(2017年5月27日更新)

「誕生50周年記念リカちゃん展」4月22日開幕

リカちゃん展4月22日(土曜日)から、「誕生50周年記念リカちゃん展」が始まります。

1967(昭和42)年の誕生から50年。日本でもっとも親しまれている着せ替え人形リカちゃんは、ユニークな歴史を刻みつつ、いまも広く愛されています。本展では約580体のリカちゃんやその家族・友達を、当時流行したファッションとともに紹介します。このほか50周年をお祝いするコラボリカちゃん50組、開発当時の資料や歴代のリカちゃんハウスなど約70点を展示します。

また、田村郡小野町にある「リカちゃんキャッスル」のリカちゃんも展示され、リカちゃんと遊べるコーナーも出張してきます。

ぜひTwitter、Instagramで「#Licca50th」「#リカちゃん展」のハッシュタグをつけてつぶやいてくださいね。

《4代目リカちゃん》トミー

 

企画展「コレクション探訪英国紳士の審美眼」3月20日まで

英国紳士の審美眼展示室1企画展「コレクション探訪英国紳士の審美眼」の会期も、残すところ2週間となりました。

本展では、金属の板を肉眼では見えないほど緻密に彫って刷られた作品、モノトーンの階調の美しい作品、生き生きとした線で表現された作品など、様々な魅力あふれるイギリスの版画作品をお楽しみいただけます。

また、イギリスの工業デザイナー、クリストファー・ドレッサー(1834-1904)は、日本の日用品のデザインに注目し、来日英国紳士の審美眼展示室2した際の研究や体験をもとに、斬新でモダンな製品を生み出しました。現在も私たちを魅了するそのデザインの数々をご覧ください。

3月12日(日曜日)、19日(日曜日)には当館学芸員が展示室で解説をする、ギャラリートークも行われます。ぜひお越しください。(2017年3月6日更新)

 

 

平成28年度第5回アート・テーク「動物ものまね-声の形象(かたち)」

第5回アート・テーク1月28日(土曜日)に、平成28年度第5回アート・テーク「動物ものまね-声の形象(かたち)」が行われました。演芸家の江戸家小猫さんを講師に迎え、様々な動物ものまねを交えながらご講演いただきました。

明治から続く動物ものまね、江戸家の芸を受け継ぐ二代目江戸家小猫さんは、日本各地の動物園を巡りながら動物たちと向き合い、その声を表現しています。どのようにして動物の声を表現しているのかというお話の中で、小猫さんは、「表現」とは「観察」「思考」「実践」「調整」で成り立っており、その過程を踏むことで芸として完成させ、披露しているとおっしゃっていました。

うぐいす、蛙、秋の虫など伝統の芸はもちろんのこと、サイ、シマウマなど、鳴き声があまり知られていない動物たちの声もあり、参加者のみなさんは、次はどんな動物が登場するのか、どんな声なのかとわくわくしながらお話に聞き入っていました。(2017年1月31日更新)

企画展「コレクション探訪英国紳士の審美眼」が開幕しました

英国紳士の審美眼(ローダー)1月21日(土曜日)から、企画展「コレクション探訪英国紳士の審美眼」が始まりました。

本展では、郡山市立美術館のイギリス美術のコレクションの中から、二つのテーマで展示しています。選りすぐりのイギリス版画作品でイギリス美術の流れをたどるとともに、イギリスのデザイナー、クリストファー・ドレッサー(1834~1904)の生活に根ざしたデザインの数々をご紹介します。

本展は3月20日(月曜日・祝日)まで開催中です。普段の常英国紳士の審美眼(ドレッサー)設展ではなかなか一度にご紹介しきれない作品が一堂に会します。当館が誇るコレクションをめぐり、イギリスの風土の中で生まれた質の高い版画作品、洗練されたデザインの数々をぜひお楽しみください。(2017年1月23日更新)

舞木香純さんが「東日本大震災復興支援MOA美術館名品展」を鑑賞

舞木香純さん11月12日(土曜日)、AKB48チーム8メンバーの舞木香純さんが、現在開催している「東日本大震災復興支援MOA美術館名品展」を鑑賞されました。

この企画展は、静岡県熱海市にあるMOA美術館のコレクションのなかから桃山時代から江戸時代の名品を展示しています。

今回、舞木さんは、今回出品されている「南蛮人渡来図屏風」、「柳橋図屏風」などの作品を1点1点じっくりとご鑑賞されました。「色や形が作品ごとにそれぞれ美しく、どれも見応えがありますね。美術館の雰囲気もとても新鮮です」と感想を述べられていました。

この企画展は、東日本大震災復興支援として開催されています。俵屋宗達、尾形光琳、葛飾北斎などの優れた美術品を鑑賞することによって、心の癒しを得て、明日への活力を生み出すきっかけとなれば幸いです。この企画展は12月11日(日曜日)までです。ぜひ、ご鑑賞ください。(2016年11月12日更新)

「最後の印象派」講演会

古谷さん講演会10月2日(日曜日)に、企画展「最後の印象派」に合わせ、講演会「最後の印象派~ソシエテ・ヌーヴェルについて」が開催されました。ひろしま美術館学芸部長古谷可由さんに、本展で紹介されている芸術家集団「ソシエテ・ヌーヴェル(画家彫刻家新協会)」について、その特徴と魅力をお話しいただきました。

ベル・エポック(美しき時代)と呼ばれる1880年代から第一次世界大戦までのパリで最も高い人気を博したのが「ソシエテ・ヌーヴェル」の芸術家たちです。印象派の次の世代に位置する新進気鋭の芸術家グループですが、そのほとんどが正規の美術教育を受けており、伝統的なアカデミスムの立場にいたことから、美術史ではマティスやピカソらの前衛的な芸術家の陰に隠れていました。しかしその作品は、印象派から受け継いだ光の美と、身近な題材を描きながら内面的な意味を感じさせる情緒をそなえ、今日の私たちの心にも深く響いてきます。豊かな詩情を湛えた作品たちを、この機会にお楽しみいただければと思います。(2016年10月4日更新)

第3回アート・テーク「合唱と共同体」

渡辺裕さんアートテーク9月24日(土曜日)に東京大学教授の渡辺裕さんによる、第3回アート・テーク「合唱と共同体」が行われました。合唱という行為は、音楽の中で特殊な位置づけがされています。そこにはどのような文化的背景があるのでしょうか。

教会などの特別な空間ではなく、「皆で歌う」という文化はフランス革命から始まり、自由への讃歌など、理念を共有する同志であることを確認して結束をはかる「コミュニティ・ソング(共同体歌)」として発展しました。19世紀の植民地時代には、西洋的な価値観や枠組みが世界に広がり、受容する文化の側の状況で多様な展開を見せますが、合唱も同様でした。日本の場合は近代化を推し進める過程で、国民国家づくりのツールとして発展しました。代表的なものに「校歌」や「社歌」、「工場音楽」があり、「上から」制定し統一を図る役割を果たしています。戦後は「レクリエーション」の思想が浸透し、うたごえ運動に見られるような、「あそび、楽しみ」の要素が際立つようになります。このようなイデオロギーとの結びつきを超えた広がりが文化の力なのではないか、という言葉が印象的でした。

音楽を自ら演奏したり聴いたりする人でも、その文化的背景について思いめぐらすことは稀かと思います。合唱が私たちの文化にどのように根付いたのか、その歴史の奥深さについて学ぶ貴重な機会となりました。(2016年9月27日更新)

「西洋更紗トワル・ド・ジュイ展」講演会

トワルドジュイ展講演会8月20日(土曜日)に、現在開催中の「西洋更紗トワル・ド・ジュイ展」に合わせ、講演会が行われました。「江戸時代における西洋更紗の輸入とその受用」と題し、鶴見大学教授の石田千尋さんにご講演いただきました。

異国的な花鳥・人物・幾何学文様などの様々な模様を、主に木綿布の染めたものが、現在、更紗と呼ばれています。発祥地はインドで、ヨーロッパではインド更紗を模倣し、ヨーロッパ独自の模様をほどこして仕上げていました。更紗は16世紀後半には日本に輸入されていたと推測されており、その後ヨーロッパ更紗が輸入されたのは、1818年と記録が残っているそうです。日本に輸入された更紗は、被服、茶道具、小物などに使われていたとのことでした。その中には、様々なインド更紗とヨーロッパ更紗を縫い合わせてひとつに仕立てたものや、掛け軸のまわりに使用されたものもあり、輸入された更紗が、江戸時代の日本人にどのように受用されたかを知ることができました。

9月11日まで開催中の「西洋更紗トワル・ド・ジュイ展」。江戸の人々も魅了された西洋更紗の世界をどうぞお楽しみください。(2016年8月23日更新)

「西洋更紗トワル・ド・ジュイ展」ギャラリー・トーク

トワル・ド・ジュイ展ギャラリートーク8月14日(日曜日)に、企画展「西洋更紗トワル・ド・ジュイ展」のギャラリートークが行われ、当館学芸員が展示室で解説しました。

更紗とは、様々に模様染めがほどこされた綿布です。トワル・ド・ジュイはフランスの伝統的な西洋更紗で、ヴェルサイユ近郊の村、ジュイ=アン=ジョザスに設立された染織工場から生まれました。

本展には、フランスの画家、ジャン=バティスト・ユエ(1745~1811年)によってデザインされた作品も多く展示されています。ユエは動物などの表現に非常に長けており、動物を描いたデザイン画や習作などからもその描写力を見てとることができます。彼が手がけたデザインに登場する鹿などの動物たちに見られる躍動感あふれる表現や、物語性のある構成が、銅版の巧みな技術と相まって、更紗をより魅力的なものにしています。

「西洋更紗トワル・ド・ジュイ展」は9月11日まで開催中です。現在でも多くの人々を魅了し続ける美しい布たちを、どうぞお楽しみください。(2016年8月14日更新)

「第11回風土記の丘発図工&美術の時間へようこそ!」

2016年図工美術の時間8月6日(土曜日)に第11回目となる「図工&美術の時間へようこそ!」が開催されました。小中学校の先生と一緒に、現在行われている図工や美術の授業を体験するイベントです。今回も屋台形式で、たくさんのブースが登場しました。

磁石をつかって魚を釣る「魚釣り」、割りばし鉄砲とゴムを使った「射的」、折り紙で作る回るときれいなコマ「みんなでグルグル」、電動糸のこを使って、木を切って作る「木のおもちゃ動物ぐるま」、本物そっくりな料理になるようにスポンジなどを利用して作る「カラフルレストラン」、厚紙を使って自分2016年図工美術の時間2だけのバッグを作る「じゃばら・バッグショップ」、毎年少しずつコースを伸ばして作る「ビー玉コースター」、木をひたすら、のこぎりなどで切って、やすりで磨いて、ボンドなどでくっつける作業を楽しむ「きって、みがいて、くっつけて」。

今年も、多くの方にご来場いただき、いろいろなブースを体験していただきました。毎年来てくれている家族も多くありました。このイベントが図工、美術に親しむきっかけになれば幸いです。(2016年8月10日更新)

 

「生誕140年吉田博展」の入場者が1万人を突破しました

吉田博展1万人セレモニー郡山市立美術館で開催中の企画展「生誕140年吉田博展」の入場者が7月18日(月曜日・祝日)、1万人を突破しました。同日、当館で記念セレモニーが行われ、1万人目の入場者に記念品が贈られました。

1万人目となったのは、佐川春美さん(浅川町、写真中央)と長女の佐川美華さん(写真右)です。2人は、親子で、美華さんの帰省中に当館を訪れたそうです。2人は絵が好きで、今回、吉田博の木版画に関心があり、企画展を見に来られました。

当館副館長(写真左)から、企画展のカタログ、ポスターの記念品を受けました。おめでとうございました。(2016年7月18日更新)

「生誕140年吉田博展」ギャラリー・トーク

吉田博展ギャラリートーク7月2日(土曜日)に企画展「生誕140年吉田博展」のギャラリートークを行いました。本展覧会は6章構成で、吉田博の制作の全容を通観できる構成となっています。6月28日より後期展示が始まりましたが、水彩画を中心に約60点が入れ替わっており、後期も約190点というボリュームのある展示内容です。ギャラリートークでは吉田博の足跡を辿りながら、それぞれの章の作品が制作された時代背景などを紹介しました。

吉田博は風景を中心に描いた福岡県久留米市出身の洋画家です。初期の修業時代の明瞭なデッサンと確かな構図に基づいた鉛筆デッサンや水彩画、米欧への外遊を経験した後に重厚感や深みを増した水彩画。また山の壮大な眺めを求め歩いた山岳画家としての側面や、後半生に専心した木版画の、洋画家吉田博ならではの新しい表現など、幅広い制作が魅力の一つです。美しい風景を描き続けた吉田博の一つ一つの作品から、自然への敬愛の念を感じ取っていただければと思います。(2016年7月10日更新)

「生誕140年吉田博展」講演会「吉田博―その水彩画の魅力」

吉田博展講演会

6月25日(土曜日)、企画展「生誕140年吉田博展」の講演会が開催されました。講師は吉田博研究の第一人者、元福岡市美術館副館長の安永幸一さんで、「吉田博―その水彩画の魅力」という演題でお話しいただきました。

当館所蔵の吉田博作品は15点ありますが、そのうち13点が水彩画です。吉田博は画塾不同舎での修業時代から木版画に専念するまで、多数の水彩画を描きました。日本ならではの風景を高い技量によって詩情豊かに描いた水彩画は、外遊先のアメリカで評判となり、画家としての成功の足掛かりともなっています。今回は博の制作や、米欧で高い評価を得た様子など、多くのエピソードを交えながら、実例も挙げて水彩画作品をご紹介いただきました。世界で愛される洋画家、吉田博の偉大さを改めて感じていただけたのではないかと思います。(2016年7月10日更新)

「生誕140年吉田博展」
美術講座「吉田博の木版画制作」

吉田博展美術講座

6月12日(日曜日)に美術講座「吉田博の木版画制作」が行われました。洋画家・吉田博は44歳で初めて木版画を手掛け、その後半生の大部分を木版画に捧げました。初期の修業時代から身に着けていた高い技術、外国で磨きをかけた表現力、そして山岳風景など壮大な自然へのまなざしは、独自の新しい木版画の世界を繰り広げました。絵師、彫師、摺師の分業体制を取る伝統的な浮世絵の手法でありながら、絵師である吉田博が全行程を厳しく監修することで、豊かな自然の表情を絶妙に描き出しています。

本展では前後期合わせて約100点の木版画が展示されます。世界の美しい風景を木版画に表した吉田博の意気込み溢れる作品をお楽しみいただければと思います。(2016年6月14日更新)

「生誕140年吉田博展」ギャラリートーク

吉田博展ギャラリートーク6月4日(土曜日)に、企画展「生誕140年吉田博展」の関連イベントとして、当館学芸員によるギャラリートークが行われました。

本展は、近代洋画壇の最前線を駆け抜けた吉田博(1876-1950)の画業を振り返る大回顧展になります。吉田博は、当館の所蔵作品になっており、また、博の生まれが郡山市の姉妹都市でもある久留米市ということで、当館にとてもゆかりのある画家です。

博は、明治27(1894)年に、小山正太郎が主宰する不同舎に入門し、研鑽を積みます。スケッチと水彩を学び、それが油彩画の描写力にも活かされることになりました。

その後、太平洋画会を結成し、アメリカはもとより、海外を広く巡り、多くの風景画を残しました。風景画のなかでも山岳を好んだ博は、日本国内の高山も多く描いています。油彩、水彩、版画に制作した背景には、博の自然に対する真摯な姿勢がうかがえます。

企画展は、7月24日まで開催しております(途中展示替えがあります)。ぜひ、ご覧ください。(2016年6月4日更新)

「古民藝もりたの眼」特別ギャラリートーク

もりたの眼展ギャラリートーク5月21日(土曜日)に、企画展「古民藝もりたの眼」の関連イベントとして、当館館長によるギャラリートークが行われました。

本展には、時を経て、人の手を経て、いっそうの味わいを増したモノが展示されています。子どもの着物もそうしたもののひとつです。子どもの着物は小さくて、それだけでも可愛らしいのですが、子どもの健やかな成長を祈る親の愛情が、色や文様にも反映されているところも見どころです。

そのなかには、つなぎ合わせた裂の落ち着いた色調のなかに、赤い「背守り」をつけた祝着や、ユーモラスな鶴と亀をあしらった湯上げなどがあります。使い込まれて、柔らかくなった布がぬくもりやあたたかみをさらに伝えています。子どもを慈しむ親の気持ちが、素材、文様、色、すべてに行き届いているのです。

モノに込められた人の願いや想いを想像しながらじっくり見てみるとさらに面白いかもしれません。企画展「古民藝もりたの眼」も残り1週間となりました。お見逃しなく。(2016年5月21日更新)

「古民藝もりたの眼」特別ギャラリートーク

森田直さんギャラリートーク5月14日(土曜日)に、企画展「古民藝もりたの眼」の特別ギャラリートークが行われ、「古民藝もりた」の店主、森田直さんに展示室で解説していただきました。

本展には、人と深く関わってきたものがたくさん並んでいます。その中に「汗はじき」というものがいくつか展示されています。これは、寒冷地で使われていたもので、下着と上着の間に着るものです。それが空気の層をつくりだすことで寒さを緩和し、また、汗で体が冷えないようにする効果があると考えられているそうです。その土地の環境に合わせて生活する、人々の知恵と工夫が感じられます。ほかにも展示されているものの細部や、入手した場所、どのように使われていたかなど、参加された方の質問に答えていただきながら、貴重なお話を聞くことができました。

企画展「古民藝もりたの眼」も残り2週間です。展示されているものたちが、どのように人々と関わってきたのかを想像しながら見るのも面白いかもしれません。(2016年5月15日更新)

企画展「古民藝もりたの眼」講演会

古民藝もりたの眼講演会4月23日(土曜日)に企画展「古民藝もりたの眼」の関連事業として、講演会を行いました。講師は、骨董商の森田直さんです。聞き手は、当館館長が務めました。演題は、「モノとの出会い」です。

古民藝もりたは、1970年に南青山5丁目の現在の場所に開店しました。はじめは、木工品を主に扱い、その後、伊万里の蕎麦猪口や掛け時計、コーヒーミル、裂、などに関心を持つようになったそうです。明治期に日本に輸入された外国製の古い掛け時計は、なぜか福島県内で見つけることが多かったそうです。

森田さんがモノを選ぶ基準は、売れるかどうかよりもまず、自分がそのモノを好きかどうかが、なによりも大事だということでした。「モノが自分の心の中に素直に入っていく感覚」があるそうです。また、古いものには、新しいモノにはない「味」があるところに魅を感じているとのことでした。

面白いエピソードもいろいろとうかがえました。あるとき、古い箪笥を購入した際、引き出しの奥から、幕末頃の大判、小判が見付かったそうです。また、真贋の判断も大事だが、贋物のなかには、独特の魅力を放っているモノがあり、そこについ惹かれることがあるそうです。

今回の企画展「古民藝もりたの眼」で紹介しているモノのほとんどは、森田さんの眼によって選ばれ、そして手離せなかったモノたちです。ちょっと古くて不思議なモノたちとの出会いを楽しんでみませんか。5月29日(日曜日)まで開催しています。(2016年4月23日更新)

企画展「古民藝もりたの眼」がはじまりました

古民藝もりたの眼企画展「古民藝もりたの眼」が始まりました。南青山にある「古民藝もりた」の店主、森田直さん。森田さんは、今日まで、人と深く関わってきた物が持つ魅力と存在感を提示し、価値を見出してきました。

広く軽やかに物をみつめる森田さんならではの眼によって選び出され、長年手離されずにきた、こだわりの物たち。「素材の形象(かたち)」、「暮らしの形象(かたち)」、「心の形象(かたち)」という3つのテーマでご紹介します。

4月23日(土曜日)には、森田さんによる講演会、5月14日(土曜日)には、特別ギャラリートークを開催予定です。ぜひお越しください。(2016年4月17日更新)

春休み親子ワークショップ「じぶんだけのとびっきりのうつわをつくろう!」

じぶんだけのとびっきりのうつわ

3月19日(土曜日)、20日(日曜日)に、春休み親子ワークショップ「じぶんだけのとびっきりのうつわをつくろう!」が行われました。講師に女子美術大学講師の藤田百合さんを迎え、器の鑑賞や創作を楽しみました。

今回のルーシー・リー展では、様々な器が並んでいます。そのおもしろさを味わうために、まずは神経衰弱やパズルで遊びながら、色やかたち、模様に親しみました。また、紙に描かれた器に自分の好きな色や模様をつける作業もあり、それぞれ思い思いのデザインでルーシー・リーの器を彩っていました。

かたちや模様を楽しんだあとは、いよいよ器の制作です。オーブン陶土を使用し、ルーシー・リーのボタンのようなブローチと、世界にひとつだけのとびっきりの器を作りました。お皿やカップ、小鉢、小物入れなど、どれも感性豊かで個性あふれる素敵な作品になりました。

毎日何気なく使っている器ですが、色やかたちや模様に注目して観察してみたり、自分が使うとしたら、家族にあげるとしたら…という視点で見たり作ったりと、このワークショップをきっかけに、これからも楽しみながら美術に親しんでいっていただきたいと思います。(2016年3月23日更新)

「初心者のための陶芸ワークショップ」合評会

陶芸ワークショップ2

3月13日(日曜日)に、「没後20年ルーシー・リー展」の関連イベント、「初心者のための陶芸ワークショップ」の2日目として完成作品の合評会が行われました。講師は前回に引き続き、陶芸家の宗像利訓さんです。

2月に行われたワークショップ1日目では、土練りの体験、手びねりによる制作をしましたが、その後、宗像さんに釉薬をかけて作品を焼いていただき、今回はその完成作品の合評会となりました。作品に掛けられた布を一斉にめくって、焼き上がった作品と対面すると、受講生の皆さんからは歓声が上がり、素晴らしい出来栄えに感激されているようでした。合評会でも、自分だけの形と釉薬による味のある仕上がりに、喜びの声が多く聞かれました。

陶芸ワークショップ3ほかの受講生の作品を鑑賞した後、作品を美術館ロビーに展示する作業を行いました。今回のワークショップの作品は、ルーシー・リー展の会期中展示予定です。3月21日(月曜日)まで開催中の本展とあわせて、ぜひご覧ください。(2016年2月9日更新)

 

 

「初心者のための陶芸ワークショップ」

陶芸ワークショップ2月7日(日曜日)に、「没後20年ルーシー・リー展」に関連して、「初心者のための陶芸ワークショップ」が行われました。会津美里町の「宗像窯」で作陶をされている陶芸家、宗像利訓さんを講師に迎え、オリジナルの器の制作を行いました。

はじめに、会津本郷焼、宗像窯について、さらに作陶の特徴などを解説していただきました。生がけによる焼成は、ルーシー・リーの焼成方法とも共通しているそうです。その後作業に移り、まずは土練りから体験させていただきました。硬さを均一にするための方法と、空気を抜くための菊練りを教えていただき、参加者の皆さんは少し苦戦しながらも、徐々に感覚をつかみ、実際に粘土に触れて楽しく作業をされているようでした。そしていよいよ成形の作業です。今回は手びねりで行いました。円形にした粘土の上に、紐状にした粘土を重ねてつけ、思い思いのかたちに変えていきます。手で少しずつかたちを作りながら完成させるので、どの作品もとてもあたたかみのあるものになりました。作品は、乾燥後に宗像さんに焼いてもらい、3月に完成品を持ってきていただきます。どんな仕上がりになるのか楽しみです。

今回のワークショップを通して、展示されているルーシー・リーの陶芸作品にさらに親しみ、今までとは違った視点からも楽しむことができたのではないでしょうか。(2016年2月9日更新)

講演会「モダニズムの陶芸家、ルーシー・リーの造形美」

ルーシー・リー展講演会1

1月30日(土曜日)に、現在開催中の「没後20年ルーシー・リー展」に合わせ、茨城県陶芸美術館長の金子賢治さんによる講演会「モダニズムの陶芸家、ルーシー・リーの造形美」が行われました。

本展は、ルーシー・リーの学生時代から晩年にかけての作品が展示されており、彼女の作風の変遷を辿ることができるものになっています。

ウィーンの美術学校での作品、ロンドンに移住したころの作品、そしてその後、自らのスタイルを完成させた晩年の作ルーシー・リー講演会2品には、それぞれ器型、技法、色彩などに特徴があります。その点について詳しく解説していただき、ウィーン工房の様式や、当時のイギリス陶芸界を代表する陶芸家、バーナード・リーチの様式を吸収しながら、さらにギリシャや中国、中東の様式など、世界の陶芸の伝統を幅広く学び、独自のスタイルを打ち立てていった、リーの陶芸家人生をうかがい知ることができました。

「没後20年ルーシー・リー展」は、3月21日(月曜日)まで開催中です。様々な様式を学びつつ、自らの価値観に従って作り上げられたルーシー・リーならではの造形美を、どうぞお楽しみください。(2016年2月2日更新)

アート・テーク「見えないものを見せるためのいくつかの仕掛け」

京極夏彦アートテーク

 

1月23日(土曜日)に、平成27年度第5回アート・テークが行われました。「見えないものを見せるためのいくつかの仕掛け」をテーマに、小説家の京極夏彦さんにご講演いただきました。

 

世の中には、実在していても目には見えないものがたくさんあります。空気や音、時間などもそのひとつです。それらを目に見えるかたちに置き換える手法として、言葉や文字、数字、記号などがあります。また、実在していないが存在するものもあります。人の心はその最たるものでしょう。よくわからない、説明できないけれど、感じたり見えたりする。おばけや妖怪、幽霊などは、そうした存在を認識し、共有する大事な仕掛けだということです。

京極さんは「思い込みでものを見るのではなく、見せるための仕掛け、を意識すると、人生が少し楽しく感じられるのでは」と話され、自分を取り巻く世界を当たり前と思わずに、素(す)の視点で見ることで、見え方も感じ方も変わるのではないかと思いました。(2016年1月28日更新)

「没後20年ルーシー・リー展」

ルーシー・リー展展示室ウィーンに生まれ、のちにイギリスのロンドンで活躍した女性陶芸家ルーシー・リー(1902~1995年)の魅力に迫る「没後20年ルーシー・リー展」がはじまりました。

ルーシー・リーの作品の特徴は、あたたかみのある色彩、独特なかたちや模様です。細く高い高台、朝顔型に広がるフォルムも彼女の器の特徴です。

本展ではルーシー・リーの初期から晩年にかけて約200点の作品で彼女の器の魅力をご紹介しています。

ルーシー・リー撮影コーナーまた、今回の展覧会では、ルーシー・リーのパネルといっしょに撮影ができるコーナーを設置しました。展覧会に来た記念にぜひ撮影してください。

「没後20年ルーシー・リー展」は、2016年3月21日(月曜日)までです。(2016年1月16日更新)

美術講座「三木宗策と戦前の彫刻について」

三木宗策の世界美術講座12月13日(日曜日)に三木宗策展の美術講座、「三木宗策と戦前の彫刻について」が行われました。

日本近代彫刻の歴史は、ロダンやブールデルなどの影響を受けたブロンズ彫刻がクローズアップされがちで、脈々と続いてきた木彫の流れにはあまり日が当たっていないように感じられます。

伝統的技法が特徴である木彫にも、実は西洋の影響が見られます。「老猿」で有名な高村光雲は、仏像制作では行うことのなかった、モデルを使った写生の研究をして写実的な彫刻を制作しました。三木宗策も、西洋から入ってきた粘土での塑造制作を勉強し、木彫作品に生かしていました。本展では躍動的な作品が多く並んでいますが、これらは三木が伝統的でありつつも、新しい技術は取り入れるという革新性を備えていた証拠と言えるでしょう。

(2015年12月15日更新)

「季節を染める~椚(くぬぎ)~」

季節を染める

12月6日(日曜日)に、「季節を染める~椚(くぬぎ)~」と題し、当館館長によるドングリ染めのワークショップが行われました。

日本では古来、染液をとって染色したものを身につけたり、食用にしたりと、ドングリは日本人の暮らしに密接に関わっており、現在も様々な場所で目にすることのできる身近な植物です。美術館でも、秋になるとたくさん拾うことができます。今回はそのドングリから染液をとり、カシミヤ、絹の2種類の素材のスカーフを使って染めました。

異なる素材のものを染めることで、それぞれ違った色彩が表れ、染液と布の繊細な関係性を実感することができました。染色、媒染、水洗い等の工程を終え、スカーフはそれぞれ微妙に色合いの異なる味わい深いものになっていきます。参加者の皆さんは、太古より続く季節の色に染まった自分だけのスカーフに、愛着をもっていただけている様子でした。

(2015年12月8日更新)

「三木宗策の世界」美術講座

三木美術講座12月5日(土曜日)、三木宗策展の美術講座が行われました。「近代の木彫作品を伝える」というテーマで、本展覧会出品作の修復状況をご紹介いたしました。彩色された近世木彫作品の修復例は少ないため、美術館と修復専門家が作品の状態などを詳細に調べ、手探りの中で亀裂や絵具の浮き上がりの補修、また色の復元などを慎重に進めてきました。

収蔵作品の《丹花綻ぶ》は、元々の彩色の上から、別の色が塗り重ねられていました。鑿(のみ)の跡など三木の制作の跡がよく見えるように、絵具を全て剥がそうとの案もありましたが、染み込んだ絵具の跡が残ってしまっていたために、最初に塗られていたと思われる色を再現することになりました。美術館での鑑賞に耐え得る状態にすることも修復の大きな目的だからです。

展示されている作品の中には、カビなどの汚れが甚大なものもありました。カビは死んでもその跡は残ってしまいます。その跡を綺麗に除くのはとても困難で、将来修復技術が向上するのを待つしかありません。今の姿を後世に伝えるためには、木彫作品にとって良い環境に置いてあげることがもっとも大事なことと思われます。

(2015年12月9日更新)

「三木宗策の世界」ギャラリートーク

三木宗策の世界ギャラリートーク11月28日(土曜日)に、企画展「三木宗策の世界」のギャラリートークが行われ、当館学芸員が展示作品について解説しました。

本展の出品作品のひとつ、《圓(まどか)》は、三木宗策の二女百子をモデルに制作されたものです。百子は幼くして亡くなっており、作品には我が子の死を悼む気持ちが込められています。作品全体は仏教美術の様式に則っていますが、観音本尊の代わりに幼女を配しています。光背部分には、月で餅つきをするうさぎの図など様々な図柄が表現され、三木の創造性、亡き娘への想いを感じることができます。このように仏教美術の形式を借りながらも、独自の表現で創作している点が、仏師による作品とは大きく異なっており、彫刻家としての三木の特徴が感じられます。

企画展「三木宗策の世界」は12月23日まで開催中です。郡山に生まれた木彫家の作品の数々を、ぜひお楽しみください。

(2015年11月29日更新)

「三木宗策の世界」講演会

三木宗策の世界講演会11月23日(月曜日)、茨城大学教授の小泉晋弥さんを講師に迎え、企画展「三木宗策の世界」の講演会「近代の正統性三木宗策の仏像をめぐって」が開催されました。

「木彫の正統」とは、というテーマに沿って、鎌倉時代からの仏像彫刻、江戸時代の精緻な人形、そしてロダンから始まる近代彫刻などを例に出し、彫刻にまつわる歴史を広くお話しいただきました。それらを顧みながら三木の作品について考えると、東大寺やガンダーラの仏像、また西洋の騎馬像に学んだと思われるものがあります。

また、同時代にヨーロッパで隆盛したポストモダンな造形に通じる作品もあり、三木は古典から同時代芸術まで広く研究し取り入れていたことがわかります。鎌倉時代から明治の高村光雲と続いてきた木彫の正統は、昭和の三木に受け継がれており、三木の名は今後より一層日本の彫刻史に深く刻まれるだろうとのことでした。

全国に広く伝わっている三木の作品が一堂に会する貴重な企画展も残すところ一カ月となりました。どうぞお楽しみください。

(2015年11月25日更新)

第8回「風土記の空」~郡山市内の中学校美術部・選択美術による作品展

2015風土記の空展示作業今年で第8回目となる「風土記の空」の展示がはじまりました。この展覧会は、郡山市内の中学校の美術部での活動や選択美術の授業で制作された作品を紹介するものです。

作品のなかには、絵のほかにも、写真やランプシェードによる立体作品も出品されています。絵は、将来の自分を想像して描いたものや、自分の名前の漢字をデザイン化したもの、さらにはモネの模写や切り絵なども出品されています。

また、自分の絵の額装の作業や、壁に絵を掛ける作業も中学生が行っています。

どの作品も中学生らしい、魅力にあふれたものばかりです。12月23日(水曜日・祝日)まで展示していますので、ぜひご覧ください。出品校:日和田中学校、守山中学校、郡山第二中学校、郡山第四中学校、郡山第五中学校、緑ヶ丘中学校、小原田中学校、西田中学校(計8校)

(2015年11月10日更新)

「風土記の空」詳細ページ

「三木宗策の世界」展が10月31日(土曜日)からはじまります

三木宗策の世界展三木宗策は、1891年、郡山市本町に生まれました。兄も日本画家として活躍し、三木の二男である、三木多聞さんは、数々の美術館館長を歴任されたました。

三木宗策は、高村光雲の弟子、山本瑞雲のもとで修業し、官展や日本木彫会、正統木彫家協会を中心に活躍しました。明治後期から戦前まで、西洋からの新しい芸術が紹介されるなか、木彫家たちも新しい表現を模索し続け、そのなかでも三木は「新しい造形精神に立脚した伝統木彫の確立」(三木多聞『三木宗策の木彫』平成18年)を目指しました。

今回の展覧会は、三木の生前も含めて初めての回顧展になります。貴重な機会となりますので、ぜひお見逃しなく。(2015年10月28日更新)

「サントリー美術館所蔵品展」の入場者が1万人を突破

サントリー美術館所蔵品展1万人セレモニー郡山市立美術館で開催中の企画展「サントリー美術館所蔵品展」の入場者が10月9日(金曜日)、1万人を突破しました。同日、当館で記念セレモニーが行われ、1万人目の入場者に記念品が贈られました。

1万人目となったのは、佐藤博三(ひろみ)さん(79歳、写真右)と佐藤勝子さん(73歳、写真中央)です。

ご夫婦のお二人は、サントリー美術館の名品が展示された今回の企画展を楽しみにして、来館されました。これまでも郡山市立美術館には来たことがあるそうです。「1万人目に当たり、びっくりして、また感激もしている。地方にいては、なかなか見られない名品が見られる展覧会に来れてよかった」とお話しされていました。

当館の佐治ゆかり館長(写真左)から、トートバッグ、一筆箋、ボールペンなどサントリー美術館のオリジナルグッズや企画展のポスターなどの記念品が贈られました。おめでとうございました。(2015年10月9日更新)

「サントリー美術館所蔵品展」講演会

サントリー美術館所蔵品展講演会10月4日(日曜日)に現在開催中の企画展「サントリー美術館所蔵品展」の関連行事として講演会「美を結ぶ、美をひらく~コレクションの軌跡」を開催しました。講師は、サントリー美術館学芸部長の石田佳也さんです。

サントリー美術館は1961年に開館した私立美術館で、年間6、7本の企画展を開催しています。開館当初は、所蔵品をもたなかったそうです。現在、所蔵品は、約3,000件になります。

1961年に東京大手町に開館し、1975年、赤坂見附に移転、2007年に六本木に移転しリニューアルしました。「生活の中の美」を基本理念として活動し、現在は「美を結ぶ。美をひらく。」をミュージアムメッセージとして掲げて活動しています。

サントリー美術館のコレクションの柱のひとつにガラスがあります。「薩摩切子藍色被船形鉢」にあしらわれている「蝙蝠(こうもり)」文様は、「遍く福をもたらす」という縁起のよい生き物だということです。

生きる楽しさが伝わるサントリー美術館の名品の数々をぜひお楽しみください。(2015年10月6日更新)

平成27年度第3回アート・テーク衣と〈後ろの世界〉

アートテーク衣の後ろの世界

9月26日(土曜日)に、平成27年度第3回アート・テークが行われ、当館館長が「衣と後ろの世界~背守りから探る」と題して講演しました。

今年のアート・テークのテーマにもなっている「異界」ですが、目に見えない霊的な存在が、異界と人間界を行き来できる領域、「後ろの世界」。衣と「後ろの世界」に大きく関わっているのが「背守り」です。背守りとは、産着の後ろ襟下につける魔除けの意味のあるものですが、これを生み出したのも、「後ろ」という世界観です。背守りは、糸や布類を用いて縫ったり結ったりすることで、身体の境界を保護する意味があります。

今回の講座では、特に子どもの着物に着目しており、実物もいくつか実際に手に取ることができました。「後ろの世界」と、人間社会を象徴するものである「衣」。日本人の世界観が反映された衣を通して、造形的な美しさも楽しみながら、日本古来の文化に触れる講座となりました。(2015年9月29日更新)

「サントリー美術館所蔵品展」ギャラリートーク

サントリー美術館所蔵品展ギャラリートーク9月20日(日曜日)に、「サントリー美術館所蔵品展」のギャラリートークがおこなわれました。

サントリー美術館のコレクションは「生活の中の美」という基準で構成されています。今回展示されている作品のなかにも、実際に使われていたものがあります。

この展覧会は、名品ばかりが展示されていますが、そのなかでも「洛中洛外図屛風」はひときわ目を引く作品です。京都を上空から眺めた構図で、後水尾天皇の二条城行幸が描かれています。屛風の左隻に二条城、右隻に御所が見えます。この屛風には、祇園祭の様子のほかにも、清水寺などたくさんの名所が描かれています。こうした名所は、今回の特徴でもある、デジタル展示の解説によって知ることができます。

「鼠草子絵巻」にもデジタル展示があります。デジタル展示では、「鼠草子絵巻」にあるセリフの部分を現代語訳で読むことができます。鼠の主人公が、人間の姫と結婚したいと願うという奇想天外な物語のおもしろさが、デジタル展示によってさらに楽しめます。

9月29日からは、後期展示になります。重要文化財の「南蛮屏風」も展示されます。これほどの名品が一堂に、しかも郡山に集うことはたいへん貴重な機会ですので、じっくりお楽しみいただければと思います。(2015年9月20日更新)

サントリー美術館所蔵品展「夢とあこがれの形」開会式

サントリー美術館所蔵品展開会式9月5日(土曜日)に、サントリー美術館所蔵品展「夢とあこがれの形」の開会式と内覧会が行われました。郡山市長とサントリーホールディングス株式会社執行役員コーポレートコミュニケーション本部副本部長の福本ともみさんのあいさつにはじまり、当館館長による展覧会のみどころの紹介がありました。

その後、福本ともみさん、株式会社DNPアートコミュニケーションズ代表取締役社長伊藤豊さん、シャープ株式会社ビジネスソリューション事業推進部ビジネスソリューション営業部副参事の荻島潔さんの来賓紹介がありました。

テープカットでは、郡山市長、福本ともみさん、サントリー美術館支配人の勝田哲司さん、郡山市教育委員会教育長、当館館長と今回公募代表として、大河内勇希さんによって執り行われ、閉会、その後内覧会となりました。

この展覧会は、サントリーグループの東日本大震災復興支援活動「サントリー東北サンさんプロジェクト」の一環として開催されるもので、会期中は、被災地の小中学生の鑑賞活動もあります。サントリー美術館が誇る名品をぜひご堪能ください。(2015年9月4日更新)

美術館コラム「図工&美術の時間へようこそ!」

図工の時間へようこそ8月1日(土曜日)に、ワークショップ「図工&美術の時間へようこそ!」が開催されました。このワークショップは、様々なコーナーで図工や美術の授業内容を体験できるもので、毎年夏休みの期間に開催しています。

10回目となった今年は、「アートストーン」「カラフルレストラン」「お面でへんしん」「動物組み木」「ビー玉コースター」といった、大人も子どもも楽しみながら図工や美術に触れることのできるコーナーのほか、射的や魚つり、こま回しなどのゲームも用意され、子どもたちは自由な発想で熱心に手を動かしたり、ゲームで盛り上がったりと、とても楽しんでくれているようでした。

また、子どもたちだけではなく、大人の方々にも一緒に図工・美術の授業を体験していただく良い機会になったと思います。図工や美術に親しみながら、これからも創造の楽しさを感じていってほしいと思いました。(2015年8月1日更新)

アート・テーク「異界を語る琵琶の音色」

塩高和之さんアートテーク7月26日(日曜日)に、平成27年度第2回アート・テーク「異界を語る琵琶の音色」が行われました。琵琶奏者・作曲家の塩高和之さんを講師に迎え、琵琶の演奏を交えながらご講演いただきました。

今回のタイトルにもある「異界」という言葉からは様々なイメージが連想されますが、塩高さんに琵琶の歴史や種類を解説していただく中で、琵琶が担ってきた「異界」とのつながりを感じることができました。古くから日本に伝わる琵琶は、現実や日常の世界と、それとは異なる世界をつなぐ役割を果たしていたのです。また、正倉院にある琵琶と、現在雅楽で用いられる琵琶はまったく同じ様式で、さらにその琵琶の奏でる音楽は千年以上変わっていないそうです。これは世界で唯一日本のみで見られることで、ここから日本人の感性や美学が見出せるとおっしゃっていました。会場の皆さんは、太古よりそのままのかたちで受け継がれてきた、琵琶の神秘的な音色に聞き入っていました。(2015年8月1日更新)

ワークショップ「野外彫刻を作ろう」

野外彫刻を作ろう2野外彫刻を作ろう1

7月18日(土曜日)に、現在開催中の企画展「イメージの力」にあわせたワークショップ「野外彫刻を作ろう」が行われました。和光大学講師・古代技術、民族文化史研究家の関根秀樹さんを講師に迎え、自然の木の枝を使って野外彫刻を制作しました。

今回のワークショップで制作した作品は、長竿の上に鳥がとまっている様子を表した韓国の民族造形「ソッテ(鳥竿)」をヒントにしています。「ソッテ」は現在、企画展示室にも展示されています。参加者の皆さんは、自然の木から枝を選んで切り、それぞれ思い思いに組み合わせ、どの枝をどう使うか工夫しながら制作を楽しんでいました。

木の枝の形を活かして作るので、自然の木ならではの味のある作品に仕上がります。また、制作の合間には、竹を使った楽器の演奏を体験するなど、自然物を活かした造形にさらに親しむことができました。(2015年7月22日更新)

「イメージの力―国立民族学博物館コレクションにさぐる」講演会

イメージの力講演会上羽先生7月4日(土曜日)に現在開催中の企画展「イメージの力―国立民族学博物館コレクションにさぐる」の関連イベントとして講演会「色と光が放つイメージ」を開催しました。講師は、国立民族学博物館の上羽陽子さんです。

この企画展は、国立民族学博物館の40周年記念、そして日本文化人類学会の50周年記念として開催されました。国立民族学博物館の標本資料を美術館に展示するということで、美術館として観賞できるものを選択して出品されています。

今回の講演会では、光輝くもの、色鮮やかなものが、聖なるものや邪悪な力をはねかえすものとして捉えられていることを、インド西部の遊畜民ラバリーの人びとを例にご紹介いただきました。興味深いのは、幼児や花婿の衣装に鏡片によるミラー刺繍が施されている理由は、かわいいものや華やかで美しいものに対する嫉妬や妬みから身を守るためであるともいわれていることです。邪視除けになっているのです。

この企画展では、人びとが作り出したイメージに備わる造形性や効果、機能に着目して提示されています。企画展は、8月23日まで開催されていますので、ぜひ、イメージの力を体験しにいらしてください。(2015年7月4日更新)

「超絶技巧!明治工芸の粋」ギャラリートーク

明治工芸ギャラリートーク6月6日(土曜日)に現在開催中の展覧会「超絶技巧!明治工芸の粋」のギャラリートークが行われ、当館学芸員が展示作品について解説しました。

本展ではあらゆるジャンルの工芸品をご紹介していますが、その中で七宝の作品は、大きく二つに分けられます。一つは有線七宝、もう一つは無線七宝です。有線七宝では色と色の仕切りとなっているテープ状の銀線を、無線七宝では取り除いて焼成するので、色の境目がぼやけ、にじみやぼかしといった絵画的な表現が可能になります。また、有線七宝の技法を生涯にわたって追求した並河靖之が開発した「黒色透明釉」は、それまでになかった非常に深い黒色で、それを図柄の背景に使うことによって、そこに描かれる植物や鳥などの輝きがいっそう増し、闇の中から鮮やかな色彩が浮かび上がってくるような魅力があります。

企画展「超絶技巧!明治工芸の粋」も最終週に入りました。明治時代の工芸家たちの驚くべき技巧をお見逃しのないよう、ぜひお越しください。(2015年6月9日更新)

アート・テーク妖怪文化の伝統と創造―絵巻から妖怪ウォッチまで

小松和彦さんアートテーク

5月30日(土曜日)に文化講座「アート・テーク」が行われました。平成27年度第1回目の今回は、「妖怪文化の伝統と創造―絵巻から妖怪ウォッチまで」と題し、文化人類学者・民俗学者・国際日本文化研究センター所長の小松和彦さんにご講演いただきました。

小松さんは、古くから日本社会の中に根づいている「妖怪文化」を、40年に渡り研究されています。現在では、日本文化を考える上での学問領域として認知されるようになりました。昔から絵巻などにも登場し、現在でもアニメなどでキャラクターとして描かれている妖怪ですが、世の中の怪奇なことを擬人化し、これほど多様に表現する文化は、日本ならではといえます。このような文化は日本各地に広く浸透しており、妖怪は人間の想像力によって無限につくり出せるということを、いくつか例に挙げながら解説していただきました。また、小松さんは、今後も日本の伝統としての妖怪文化を発掘し、伝承しながら、さらに新しく面白いものが生み出されていくことを期待したいとおっしゃっていました。

昔から現在にかけて、日本文化に深く関わっている妖怪。その歴史や日本人の想像力について、改めて認識することができたのではないでしょうか。(2015年6月2日更新)

美術講座「知られざる明治工芸の魅力」

明治工芸の粋美術講座5月23日(土曜日)に企画展「超絶技巧!明治工芸の粋」の美術講座が行われ、当館学芸員が「知られざる明治工芸の魅力」について解説しました。

江戸時代、戦もほとんどなく、刀装具など武家の道具類がどんどん美術品化し、金工技術や漆器の装飾技術が発達していきました。さらに明治時代へ移行し、それらを制作していた工芸家たちの仕事が激減したことと、殖産興業の政策の影響によって、海外に向けた工芸品が数多く制作されることになります。それらは欧米で開催された万博にも多数出品され、高い評価を受けました。質の良いものは海外において高額で取引され、多くが流出してしまったため、当時の日本国内でこれらが注目されることはありませんでした。

その最高レベルの工芸品が、清水三年坂美術館・村田理如館長によって収集され、現在国内で紹介されるに至っているのです。本展では、その1万点を超える所蔵品の中から選りすぐりの約160点を展示しています。より多くの方々に明治工芸の魅力を感じていただければと思います。(2015年5月26日更新)

「超絶技巧!明治工芸の粋」ギャラリートーク

明治工芸の粋トーク

5月9日(土曜日)に現在開催中の展覧会「超絶技巧!明治工芸の粋」のギャラリートークが行われ、当館学芸員が展示作品について解説しました。

明治時代の工芸品を集めた展示はこれまでに例がなく、今回の展覧会はとても貴重なものとなっています。細かな技巧が施された明治工芸ですが、ふたの裏に粋なデザインが施された香合や、表裏を利用したストーリー性のある印籠などには、隠れた部分に美を仕込む、日本人らしさが表れています。また、当時流行したアール・ヌーヴォーを意識していたであろう「花見図花瓶」、幾度も糸を重ねることで明暗や奥行を表現し、西洋画風に仕上げられた刺繍絵画など、明治時代の日本と西洋の技術の交流が感じとれる作品もあります。

刺繍絵画は前期(5月17日まで)と後期(5月19日から)で展示内容が変わります。明治時代の貴重な作品をどうぞお楽しみください。(2015年5月9日更新)

「超絶技巧!明治工芸の粋」
対談「再発見、明治工芸の粋」

明治工芸の粋対談4月29日(水曜日)に、現在開催中の企画展「超絶技巧!明治工芸の粋」の関連行事として、対談「再発見、明治工芸の粋」が行われました。清水三年坂美術館館長の村田理如さん、本展監修者で明治学院大学教授の山下裕二さんのお二人に、明治工芸について対談の形式でお話しいただきました。

対談の中では、本展に展示されている作品や作家、工芸の技法について解説していただきました。その中でも安藤緑山は、実物と見まがうほどリアルな野菜や果物を、象牙を使って彫る作家で、人物像も制作技法もほとんど明らかにされていません。その作品に関連した現代の作家も紹介され、明治の超絶技巧を継承しようとしている作品に、会場からも驚きの声があがっていました。

お二人は「現代の作家にも、明治の工芸品を超えるような作品を生み出そうという意気込みを持ってほしい」、と語られていました。

企画展「超絶技巧!明治工芸の粋」は6月14日(日曜日)まで開催中です。明治時代の日本人の驚くべき技巧、海外からも高い評価を受けた繊細な手仕事を、ぜひご覧ください。(2015年4月30日更新)

超絶技巧!明治工芸の粋

左の画像をクリックすると、「超絶技巧!明治工芸の粋」CM動画がご覧いただけます。

超絶な技巧による、緻密な明治の工芸を紹介する企画展がはじまりました。明治の工芸の多くは海外への輸出用であったため、これまでそうした作品を見る機会はなかなかありませんでした。

この展覧会では、村田理如さんが収集された京都・清水三年坂美術館の所蔵品のうち、驚くべき技巧がこらされた選りすぐりの工芸、約160点を展示しています。ぜひ、ご覧ください。(2015年4月21日更新)

『スーパーニッカ』手吹きボトル

スーパーニッカ手吹きボトル

NHK連続テレビ小説「マッサン」にも登場した「スーパーニッカ」。ニッカウヰスキーの創始者である竹鶴政孝(ドラマでは亀山政春)が、最愛の妻リタ(ドラマではエリー)が亡くなった翌年に、鎮魂の想いを込めて造ったものです。

ボトルのデザインは、郡山市出身のガラス工芸家、ガラスデザイナーの佐藤潤四郎が手がけました。本物のウイスキーにこだわった竹鶴の想いと、一本ずつ手で作られるボトルにより、当時の生産量は大変少なく、幻のウイスキーとさえ言われていました。

『スーパーニッカ』手吹きボトルは、現在常設展示室で展示中です。シンプルで手になじむやわらかなフォルムをどうぞお楽しみください。

(2015年4月10日更新)

石彫ワークショップ「石に刻もう」

石彫ワークショップ3月14日(土曜日)、15日(日曜日)に、石彫ワークショップ「石に刻もう」が行われました。彫刻家の野地庄一さんを講師に迎え、2日間かけて、砂岩という自然石を使って人の顔を彫るという内容のワークショップです。

講師の先生に彫り方を教えていただきながら、参加者の皆さんは真剣に制作を進め、手元の石はどんどん表情を変えて形が表れていきました。展示室の作品を見に行って参考にされる方も多く、実際に制作してこそわかる点も多かったように思います。制作に時間のかかる石彫ですが、時間に制限のあるなか、皆さんの作品は完成度の高い素晴らしいものになりました。

3月22日(日曜日)まで開催中の企画展「舟越保武彫刻展」にも、砂岩を使った作品が展示されています。今回石彫を体験したことで、石を彫って作品にするということの楽しさや難しさ、大変さを改めて知り、舟越の作品をより身近に感じることができたのではないでしょうか。(2015年3月19日更新)

美術講座「舟越保武と《長崎26殉教者記念像》」

舟越保武彫刻展美術講座2月7日(土曜日)に、「舟越保武と《長崎26殉教者記念像》」と題し、美術講座が行われました。現在開催中の「舟越保武彫刻展」にも展示されている《長崎26殉教者記念像》を中心に、当館学芸員が解説しました。

舟越の学生時代の作品などからは、「軽さ」や「浮遊感」を追求したシュルレアリスム的な造形が感じられます。このような視点で作品を見ていくと、本展に展示中の《魚》や《白鳥》、《ダミアン神父》そして《長崎26殉教者記念像》にもつながっていきます。実際の素材の重さと、力が抜けて動き出しそうな「軽さ」のせめぎ合いの中にも、舟越の造形の魅力が感じられるでしょう。

見る者の視線を誘導するような、殉教者たちの顔の向きや視線。作品に広がりを出し、昇天していくような感覚にもさせる表現の意図が感じられます。また、26人の殉教者たちは、それぞれ異なる服装やポーズで作り込まれており、それによって一人ひとりの個性を見出すことができるのです。制作の意図や、歴史的な背景を踏まえながら鑑賞してみると、舟越保武の作品をまた違った角度から楽しむことができるかもしれません。(2015年2月11日更新)

舟越保武彫刻展講演会「舟越保武と祖父・萩原朔太郎の像について」講師:萩原朔美氏

萩原朔美氏ただいま開催中の舟越保武彫刻展に合わせて、2月1日(日曜日)に多摩美術大学教授の萩原朔美さんによる講演会が行われました。萩原朔美さんは詩人の萩原朔太郎を祖父に持ち、朔太郎像を舟越が制作するなど、舟越家とは家族ぐるみの付き合いをしていました。子どもの頃に舟越のアトリエを訪れ、制作の様子も見ていたそうです。小説家だった母葉子さんの仕事、またご自身の映像の仕事と比べながら彫刻の仕事について語ってくださいました。

彫刻は立体作品なので、光の当たり方、見る位置によって全く見え方が違います。朔太郎像もご自宅で見るのと展示室で見るのとでは表情が全く違っているそうです。また、萩原さんは映像とは光の表現であると述べられていますが、大理石の像も、表面で反射している、言わば光の乱舞を見ているのだ、とおっしゃっています。多彩な活動をされている萩原さんならではの視点を示していただきました。

制作をしていると、ここで完成した、という言葉では説明できない瞬間が訪れるそうです。私たちはともすると知識だけで鑑賞してしまうことがありますが、作家が「完成した」と思った感覚を共有できように、純粋な目で作品を見ることの大切さを教えていただきました。(2015年2月6日更新)

平成26年度第5回アート・テーク「知のかたち―大学博物館編4.」

アートテーク北海道大学

1月31日(土曜日)に、当館館長佐治ゆかりによる第5回アート・テーク「知のかたち―大学博物館編4.」が行われました。今回のテーマである北海道大学は、明治9(1876)年に開校した札幌農学校を前身としており、開拓の歴史とともに歩んできました。北海道という独自の立場から広く世界を見つめる研究をしています。

北海道大学には複数の博物館施設があります。理学部の建物を再利用した総合博物館では、大学の主な研究成果や、貴重な標本類が常設展示されています。その他に函館キャンパスの水産科学館、日本畜産発祥地の一つである札幌農学校第2農場といった分館があります。また北大キャンパスからほど近く、札幌市街地のオアシスとしても親しまれている北海道大学植物園では自生植物などの育成・研究が行われ、種の保存の役目も担ってきました。これらの施設には明治期の洋風建築が数多く残されていることも魅力の一つです。長きにわたる北大の歴史を窺い知ることができるでしょう。

大学には、地域の特色や歴史が色濃く反映されています。各地の大学博物館を巡ることで、その土地の記憶を辿ることもできるのではないでしょうか。次回は3月21日(土曜日)、九州大学をご紹介します。(2015年2月6日更新)

『スーパーニッカ』手吹きボトル

スーパーニッカ現在放送中のNHK連続テレビ小説「マッサン」にも登場する「スーパーニッカ」。ニッカウヰスキーの創始者である竹鶴政孝(ドラマでは亀山政春)が、最愛の妻リタ(ドラマではエリー)が亡くなった翌年に、鎮魂の想いを込めて造ったものです。

ボトルのデザインは、郡山市出身のガラス工芸家、ガラスデザイナーの佐藤潤四郎が手がけました。本物のウイスキーにこだわった竹鶴の想いと、一本ずつ手で作られるボトルにより、当時の生産量は大変少なく、幻のウイスキーとさえ言われていました。

『スーパーニッカ』手吹きボトルは、現在常設展示室で展示中です。シンプルで手になじむやわらかなフォルムをどうぞお楽しみください。
(2015年1月21日更新)

 

クリスマス限定メニュー「イチゴとマスカルポーネのふわふわスノーパンケーキ」

イチゴのパンケーキクリームチーズにイチゴがのったパンケーキが限定メニューで登場しました。パンケーキには、たっぷりの生クリームとマスカルポーネのアイスクリームが贅沢にのっています。

雪のようなパンケーキは、味はもちろんのこと、見た目もこの季節にぴったり。

甘酸っぱいラズベリーソースといっしょにどうぞ。限定メニューは、12月27日(土曜日)までです。

680円[ドリンクセットは1,060円です。]

(2014年12月14日更新)

第4回アート・テーク
人形(ひとがた)文楽の魅力

人形文楽の魅力

11月30日(日曜日)に、平成26年度第4回アート・テーク「人形(ひとがた)文楽の魅力」が行われました。人形遣いの桐竹勘十郎さんをはじめとして、義太夫、三味線の方々を講師に迎え、人形浄瑠璃文楽について実演を交えながら講演していただきました。

人形浄瑠璃文楽は、大夫が語る義太夫節と三味線伴奏に合わせて人形を遣う、日本固有の人形劇のひとつです。はじめに義太夫、三味線、人形についてそれぞれわかりやすく解説していただきました。大夫の声色の変化によってつくられる豊かな感情表現に、三味線の響きによる様々な情景描写が加わり、ひとつの奥行ある空間が見事につくりあげられます。そして三人の人形遣いの高度な表現力によって人形に命が吹き込まれ、まるで生きている人形がそこにいるかのような人形劇が完成します。

本格的な実演に引き込まれ、日本の伝統文化である人形浄瑠璃に身近に触れたことで、会場の皆さんには、体感しながら文楽の魅力にひたっていただけたことでしょう。(2014年12月5日)

大判じ絵展ギャラリートーク

大判じ絵展ギャラリートーク11月24日(月曜日)に「大判じ絵展」のギャラリートークが行われ、当館学芸員が判じ絵の読み方とともに、特徴的な判じ絵をご紹介しました。

一枚の絵に同じジャンルの単語が描き表されている「ものづくし判じ絵」は、わかりやすいものが多く、なぞなぞのように気軽に楽しめます。一方で長文を表したもの、背景知識が必要なものなど判読が難しいものもあります。明治時代の雑誌付録だった判じ絵は、あまりに難解で誰一人解けなかったそうです。

「ものづくし判じ絵」は娯楽として楽しめるものですが、実用的な判じ絵も多く作られました。「手紙用文はんじ物」は子どもに手紙の言葉づかいや文を読むことの大切さを教えるものでした。他にも、字が読めない人々に生活に必要な年中行事を教える「南部絵暦」、流行病の時世に誰でも読経できるようにと作られた「めくら経」などがあります。

26日からは展示替えにより多くの作品が入れ替わります。一度ご覧になった方も新たに判じ絵に挑戦してみてください。(2014年11月24日更新)

大判じ絵展美術講座「判じ絵入門編」

大判じ絵展美術講座

11月16日(日曜日)に、現在開催中の展覧会、「大判じ絵展」の美術講座が行われました。今回は「判じ絵入門編」と題し、当館学芸員が「判じ絵」について、その読み解き方を交えながら解説しました。

判じ絵が成立し、普及して人気を博した背景には、歴史的な事項が大きく影響しています。寛政の改革、天保の改革の下にあった江戸には、倹約を推進し、贅沢を禁じる風潮があり、浮世絵や歌舞伎は打撃を受けました。それまで浮世絵の主な題材であった、歌舞伎役者や女性を描くことが禁止されたのです。その取締りを逃れるように判じ絵が発展し、庶民の間に普及することになります。また、判じ絵は江戸の庶民の生活と密接に結びついているので、読み解いていくことで当時の生活や文化をうかがい知ることもできるでしょう。

皆さんも、当時の江戸の様子や人々の暮らしを想像しながら、判じ絵を読み解いてみませんか。(2014年11月17日更新)

「大判じ絵展」ギャラリートーク

大判じ絵展ギャラリートーク11月9日(日曜日)大判じ絵展のギャラリートークが行われ、当館学芸員が展示作品の一部を読み解きながら、判じ絵の種類や読み方のポイントを解説いたしました。江戸時代に生まれた判じ絵には、ひとつの絵でひとつの音を表す「単音」、今で言うダジャレやギャグの「同音異義語」、また「逆さ読み」や「文字抜き」などの法則がありますが、これらを踏まえて見てみると現代の私たちにも読めるものが多くあります。

展示前半は「地名」や「虫」、「魚」など、テーマを設けて一枚の画面にたくさん書き表した「ものづくし判じ絵」と呼ばれる絵が並びます。後半は暦、経典を判じ絵にしたもの、歌舞伎役者が身に付けた謎染模様などがあり、判じ絵が人々の日常生活から歌舞伎界まで幅広く浸透していたことがわかります。

観賞ガイドもご用意してありますので、どうぞお気軽に判じ絵をお楽しみください。(2014年11月11日)

「大判じ絵展」講演会

岩崎氏講演会

11月2日(日曜日)に現在開催中の「大判じ絵展」に合わせ、練馬区立石神井公園ふるさと文化館館長の岩崎均史さんによる講演会、「なぞなぞ絵解き判じ絵の世界」が行われました。

「判じ絵」は、「推しはかって考える、判定する」の意味を持つ「判じる」という言葉が由来になっています。浮世絵師たちの遊び心の詰まった図柄の組み合わせを、「クイズ」や「なぞなぞ」のような感覚で読み解いていくもので、江戸時代に庶民の間で大流行しました。今回多数展示されている「もの尽くし判じ物」は、大判錦絵に決められた分野の判じ絵が複数描かれていて、身の回りのものの名前や地名などが表されています。同音異義語の多い日本語の特性を生かし、言葉の意味とはまったく関係のない図柄の組み合わせによって表されているので、これを読み解くには柔軟な発想力が求められるでしょう。参加者の皆さんは、スライドに映し出される図柄を見て熱心に判じたり、答えを聞いて笑ったりと、判じ絵の世界に引き込まれていました。

「大判じ絵展」は12月21日(日曜日)まで開催中です。皆さんも「判じ絵」に挑戦してみませんか。(2014年11月2日)

「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」美術講座

10月25日(土曜日)に「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」の関連行事として、美術講座「郡山市立美術館的トーマスの楽しみ方」が行われました。講座のタイトルにもなっているように、今回は当館のイギリス風景画のコレクションとも関連づけながら、きかんしゃトーマスの世界をご紹介しました。

トーマスの絵本原画は、機関車たちだけでなく周りの風景もよく描き込まれ、水彩画としてもとても見ごたえがあります。その風景とつながりがあるのが、当館に所蔵されている、ターナーやコンスタブルをはじめとするイギリスの画家たちが描いた風景画です。トーマスの絵本原画の中でも、空や水の表現など、イギリスらしい風景画の魅力を楽しむことができます。

トーマスと当館コレクションとの意外なつながりを感じ、参加された皆さんは、作品への印象が少し変わったのではないでしょうか。トーマスとイギリス風景画の両方を、新しい視点から見ていただけたのではないかと思います。(2014年10月26日更新)

「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」ギャラリートーク

10月18日(土曜日)に「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」のギャラリートークが行われました。トーマスシリーズの絵本原画は主に3組の作家によって描かれており、機関車や背景の描き方、構図などにそれぞれの特徴が現れています。是非その違いを探しながらお楽しみください。

絵本原画の他にも、テレビで放送された映像、またそこで実際に使われていたトーマスたちの模型も展示しています。テレビシリーズの初代ナレーションにはイギリスの国民的スター、ビートルズのリンゴ・スターが起用され、監督を務めたのは、サンダーバードにも携わった人物でした。合わせてご覧いただくと、とても手の込んだ模型とジオラマによって絵本の世界観を損ねずに、とても丁寧に映像化されているのを感じていただけると思います。時代の流れによってテレビシリーズも変化していますが、イギリスの美しい風景の中を走る個性豊かな機関車たちの世界は変わっておらず、絵本原画はその原点として現在でも私たちを楽しませてくれます。(2014年10月16日更新)

「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」関連ワークショップ
ペーパークラフト

10月11日(土曜日)、12日(日曜日)にペーパークラフトのワークショップが行われなした。現在開催中の「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」に合わせ、ペーパークラフトできかんしゃトーマスを作るというワークショップです。

参加者の皆さんは、親子などで協力しながら丁寧に作業を進めていき、機関車の細かい部分に少し苦戦しながらも、だんだんかたちになっていくのが嬉しそうな様子でした。ペーパークラフトを制作することでよりトーマスに親しみ、企画展と合わせてさらにきかんしゃトーマスの世界を楽しんでいただけたのではないかと思います。

「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」は10月26日(日曜日)まで開催中です。皆様どうぞお越しください。(2014年10月16日更新)

Nゲージのジオラマをつくろう

「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」の関連ワークショップ、「Nゲージのジオラマをつくろう」が10月4日(土曜日)と5日(日曜日)に開かれました。たくさんの方からご応募いただき、2日間とも大変盛り上がりました。今回の講師は模型作家の第一人者、諸星昭弘さんです。参加された方々は、諸星さんから伝授された技を駆使して、小さな土台の中に自分だけの風景を作り上げていきました。畑、田んぼ、丘や池が作られ、家や木などが建ち、少しずつ風景が出来上がっていくのは、とても達成感のある作業だったと思います。

最後に、完成したジオラマをすべてつなぎ合わせて電車を走らせました。参加された皆さんは、自分が作った風景の中を電車が走ることにとても感激された様子でした。鉄道の楽しみ方はたくさんありますが、その一つであるNゲージのジオラマ作りの魅力を存分に味わえたワークショップでした。(2014年10月16日更新)

美術講座「トーマスとイギリス」

10月4日(土曜日)、当館学芸員による美術講座「トーマスとイギリス」が行われました。企画展「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」の世界を、トーマスの生まれた時代背景と機関車、原画制作の裏話、テレビ放送の歴史などを通して見ていきました。

イギリスは蒸気機関車の発祥の地です。特にトーマスの絵本シリーズの第1巻「三だいの機関車」が世に出た1945年は、イギリス国内で鉄道への関心が高まった時期でした。まさにその時代に生まれるべくして生まれ、高い人気を誇ることになったのでしょう。

ウィルバート・オードリー牧師原作の絵本の挿絵は3組4人が担当しました。レジナルド・ダルビーの美しいイギリスの風景、ジョン・セオドア・アードニー・ケニーの機関車の正確な描写と豊かな表情、エドワード夫妻の人物の描写と低い視点から見上げるカットなど、それぞれ特徴のある描き方ですが、これらの原画がアニメのカット割にも生かされています。会場には人形劇のテレビ番組も流れていますので、原画と合わせて、今日まで続いているきかんしゃトーマスの世界をどうぞお楽しみください。(2014年10月8日更新)

「絵本原画展きかんしゃトーマス展」朗読会
FCTアナウンサー菅佐原隆幸さん

9月28日(日曜日)、「絵本原画展きかんしゃトーマスと仲間たち」の関連企画として、FCTアナウンサー菅佐原隆幸さんによる朗読会が開催されました。「きかんしゃトーマス」の絵本の朗読に加えて、乗り物好きの菅佐原さんによる機関車についての詳しい解説もあり、子どもから大人まで楽しめる内容でした。

今回朗読されたのは登場する機関車たちの個性が良くあらわれたお話でしたが、それに合わせてそれぞれのモデルになった実在の機関車も写真で紹介されました。色も形もとても良く似ており、きかんしゃトーマスに登場する機関車たちは、モデルの機関車の特徴を基にして実に生き生きと個性的に描かれていることが改めて感じられました。また、絵本の機関車たちがとてもカラフルなのは、イギリスの石炭は質が良くススが出にくいことが理由の一つという豆知識や、機関車に詳しい原作者だからこそ書ける鉄道の実際のエピソードが多く盛り込まれているということもお話しいただきました。聴講された皆さんも大いに感心された様子で、菅佐原さんの朗読と深い造詣によってきかんしゃトーマスの世界をより深く楽しんでいただけたのではないかと思います。(2014年9月29日更新)

平成26年度第3回アート・テーク「知のかたち」

9月27日(土曜日)に、平成26年度第3回アート・テークが行われました。「知のかたち」と題し、当館館長が大学博物館について紹介、解説しました。

大学博物館編の第3回目となる今回は東北大学を取り上げ、その歴史と魅力に迫りました。東北大学総合学術博物館には、研究・教育のために収集された約242万点に上る資料が保管され、植物・動物・古生物の標本、歴史・考古学資料、科学技術に関する資料など、その内容は多岐にわたっています。東北大学資料館、東北大学植物園も合わせると、管理、公開されている資料はさらに膨大な数になり、東北地方の知の中心として今後の研究・教育に役立てられることが期待されます。

大学博物館については、今回に引き続いて北海道大学、九州大学を取り上げた講座も予定されています。大学博物館を通して新たな「知のかたち」に触れてみてはいかがでしょうか。(2014年9月29日更新)

企画展「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」がはじまりました。

企画展「絵本原画展きかんしゃトーマスとなかまたち」がはじまりました。絵本の原画約340点のほかにテレビシリーズの撮影で使用されたモデル車両も展示しています。

この企画展では、トーマスといっしょに写真がとれる撮影コーナーや絵本やおもちゃで遊べるコーナーもあります。トーマスファンのかたはもちろん、お子様にも楽しんでいただける内容になっています。トーマスといっしょに写真を撮ってみませんか?トーマスが皆さんのご来館をお待ちしています。(2014年9月6日更新)

美術講座「イングリッシュ・ガーデンに魅せられた人々」

8月23日(土曜日)、企画展「キュー王立植物園所蔵イングリッシュ・ガーデン」に合わせまして、当館学芸員による美術講座「イングリッシュ・ガーデンに魅せられた人々」が行われました。16世紀から20世紀初頭にかけての、イギリスの代表的なガーデンを写真とともにご紹介いたしました。ガーデンの様式にも流行があり、時代・王朝によってその特徴は変化していきます。ガーデンは同時代の美術の世界にも影響を与え、また逆に、美術からガーデンデザインへの影響も見られます。例えば、19世紀前半のスコットランドで流行したロックガーデンは、当館所蔵作家である五百城文哉のリアルな植物描写に影響を与えました。また18世紀のハノーバー王朝で流行したイギリス風景式庭園には、理想的風景を描いたフランスの画家、クロード・ロランの影響があると考えられています。現代の我々を含め、国と時代を超えて多くの人々を魅了してきたイングリッシュ・ガーデンの魅力を味わっていただけたのではないかと思います。(2014年9月2日)

講演会「キュー王立植物園と植物画の歴史」

8月17日(日曜日)に、東京大学名誉教授、大場秀章さんによる講演会「キュー王立植物園と植物画の歴史」が行われました。当館で開催している企画展「キュー王立植物園所蔵イングリッシュ・ガーデン」の関連イベントです。

はじめキュー王立植物園の植物園の誕生と発展について詳細な解説がなされました。19世紀末、植物園に樹木を移植する際には、馬車も利用していたそうです。

植物画の時代ごとの変遷、特徴についても興味深いお話しがうかがえました。ギリシャ時代には、植物画は薬草見分の図解としての役割を担っていて、ルネサンス期には、観察重視の傾向が見られるとのことです。植物画を描くには、枝の伸び方をはじめ、植物の形態が全体と細部ともによくわかるように示す必要があることなど、植物画ならではの条件があります。今回の講演会は、展覧会の内容をより深く楽しめる内容になったと思います。(2014年8月19日更新)

ワークショップ「ハーブで楽しむイングリッシュ・ガーデン」

8月10日(日曜日)に、ハーブ研究家、瀧田勉さんによるワークショップ「ハーブで楽しむイングリッシュ・ガーデン」が行われました。ワークショップ前半は展覧会に合わせたハーブのお話で、展示作品に描かれている植物の仲間であるハーブを実物でご紹介いただき、植物の名前、育て方のコツ、活用方法など大変面白くお話しくださいました。展示作品の植物が意外と身近な草花であったことに感心された方も多かったようです。

後半は、ハーブを使ったクラフト作りの実演で、あっという間に出来上がるハーブクラフトに注目が集まりました。参加された方々は皆さん最後まで聞き入っておられ、終了後も各々ハーブを手に取って近くで香りを楽しんだり、クラフト作りを間近で見たり、ハーブを存分に楽しまれた様子でした。
イングリッシュ・ガーデンにおけるハーブは見た目の美しさだけでなく、その効能も重視されているとのことで、イングリッシュ・ガーデンの奥深い魅力を知ることができ、展覧会を新たな角度から見ることができるようになったと思います。(2014年8月10日更新)

第9回「図工&美術の時間へようこそ!」

8月2日(土曜日)に、ワークショップ「図工&美術の時間へようこそ!」が開催されました。このワークショップは、様々なコーナーで図工や美術の授業内容を体験できるもので、毎年夏休みの期間に開催されています。「動物組木」「回れ回れコマ」「花の窓かざり」「カラフルレストラン」「ビー玉コースター」といった、子どもたちが楽しみながら図工や美術に触れることのできるコーナーのほか、射的や魚つりなどのゲームも用意され、子どもたちは自由な発想で熱心に手を動かしたり、ゲームで盛り上がったりと、とても楽しんでくれているようでした。また、子どもたちだけではなく、大人の方々も一緒になって参加されている姿も多く見られ、親子で一緒に楽しみながら体験する有意義な時間を過ごしていただけたのではないかと思います。このワークショップで体験したことをきっかけに、図工や美術により親しみ、これからも創造の楽しさを感じていってほしいと思いました。(2014年8月5日更新)

平成26年度第2回アート・テーク

7月26日(土曜日)、平成26年度第2回アート・テーク「想像する力チンパンジーが教えてくれた人間の心」が行われました。講師の松沢哲郎さんは、京都大学霊長類研究所の教授であり、チンパンジー研究の第一人者です。アフリカでの野生チンパンジーの生態調査や、ことばのわかるチンパンジー、アイちゃんとアユムくんの母子研究を、画像や映像、また松沢さん自らのチンパンジーの声の実演を交えて、わかりやすく、大変面白くご紹介いただきました。

松沢さんがチンパンジーの研究を始めたきっかけは、「人間とは何か?」を探究するためでした。人間にもっとも近い<進化の隣人>であるチンパンジーの生態を研究することで、ことば、きずな、そして心にチンパンジーと人間との明確な差異が表れ、人間が進化の過程で得た特有のものが見えてきました。チンパンジーと寄り添いながら研究するという松沢さんの姿勢は、分野を超えて、我々の対象への向き合いかたに一つの道標を与えてくださったように思います。(2014年7月31日更新)

ミュージアム・コンサート「横坂源美しきチェロの調べ~サマー・ガーデンに寄せて~」

7月13日(日曜日)に、「横坂源美しきチェロの調べ~サマー・ガーデンに寄せて~」と題し、ミュージアム・コンサートが開催されました。このコンサートは、現在開催中の企画展「イングリッシュ・ガーデン」関連事業として、チェリストの横坂源さん、ピアニストの魚谷絵奈さんを迎えて行われました。

演奏の前には横坂さんから、その曲が書かれた背景や作曲家の想いなど、その後の演奏をより楽しめるようなお話があり、参加者の皆さんも聴き入っていました。横坂さんがそれぞれの曲をどのような想いで演奏しているかを感じられたと思います。夕方のまだ少し明るい時間から始まったコンサートは、プログラムが進むにつれて陽も落ち、演奏者の後ろにある窓は刻々と様子を変え、その窓を背景に美しい響きに包まれて、会場中が素晴らしい音色に酔いしれていました。会場の雰囲気が移ろっていく様子も、この時期のミュージアム・コンサートならではの、そしてサマー・ガーデンの中で演奏しているような演出をしてくれたのではないでしょうか。(2014年7月20日更新)

ワークショップ「ガーデンデザインを楽しむ」

7月5日(土曜日)、菊地裕美さん、菊地徹さんを講師に迎えて、ワークショップ「ガーデンデザインを楽しむ」が開催されました。菊地さんは、本展覧会に合わせて、エントランス前のイングリッシュガーデンのコーナーを手掛けられました。

イングリッシュガーデンは、無造作に見えて実はとても計算された造りになっています。ワークショップでは、まず、その基本である“対比と調和”について学んだあと、美術館のエントランス周辺でガーデン造りに取り掛かりました。3つのグループに分かれて、木枠で区切られたスペースに鉢植えされた草花を敷き詰めていきます。受講された方々は花の好みもガーデニング歴も様々でしたが、それぞれに色合い、質感、背の高さなどのバランスを考え、力を合わせてガーデンを完成させました。最終的に仕上げられた作品は、2、3日そのままお披露目された後、日持ちするよう整えられて、会期中の前庭を彩る予定です。

受講生の皆さんからは、今回学んだ“対比と調和”をご自宅のガーデニングに生かしたいとの声が多く上がりました。ガーデニングへの意欲をさらに高めてくれた、大変参考になるワークショップだったと思います。(2014年7月8日更新)

企画展「イングリッシュ・ガーデン」

6月28日(土曜日)から、企画展「イングリッシュ・ガーデン」が始まりました。本展には、世界遺産に登録されているキュー王立植物園所蔵の貴重な植物画を中心に、美しい植物が描かれた風景画、植物のイメージを取り入れた工芸品など、約150点が展示されています。展示作品は制作年代が数世紀にわたっており、それぞれ当時の人々の植物への情熱を感じることができます。

美術館エントランス周辺には、様々な植物たちが迎えてくれます。また、会期中はこの展覧会に関連して、講演会やワークショップなども開催されます。企画展「イングリッシュ・ガーデン」は、8月24日(日曜日)まで開催中です。美しく多様な植物の世界をどうぞお楽しみください。(2014年6月29日更新)

新収蔵作品
小林万吾「朽葉の袖」

ただいま常設展示で公開されている新収蔵作品、小林万吾の「朽葉の袖」をご紹介します。作者の小林万吾は香川県に生まれ、東京美術学校の西洋画科で学んだ後、同校の教師となりました。浪漫主義的な主題と外光派的手法を用いた表現が彼の作風の特徴です。明治末にフランス留学から戻ると、画塾同舟舎を開設しましたが、ここでは当館収蔵作家である鎌田正蔵や土橋醇、佐藤昭一らが学んでいます。

この作品は1907年の第1回文展に出品され、三等賞を受賞しました。主題は『曽我物語』からとられており、手前の女性は曽我兄弟の兄十郎の恋人虎御前です。彼から受け取った朽葉文様の着物を被り、別れる場面と思われます。文学から主題をとった明治浪漫主義のひとつの作例で、外光派の光の捉え方が窺えます。168.0×112.4cmの迫力のある大画面に描かれた、虎御前の表情や外光派的な色遣いをどうぞお楽しみください。(2014年6月20日更新)

ロベール・ドアノー写真展講演会、講師:堀江敏幸さん

6月1日(日曜日)に、「ロベール・ドアノーの世界」と題して講演会が開催され、多くの方々にお集まりいただきました。講師の堀江敏幸さんは、ロベール・ドアノーにゆかりの深い方で、数々の文学賞の受賞歴をお持ちの作家・フランス文学者です。堀江さんの著書『郊外へ』は、ドアノーのパリ郊外の写真を見たことをきっかけに執筆されたということで、ドアノーの世界について様々なエピソードを交え、文学者ならではの視点から講演をしていただきました。また、著書の中の、ドアノーの作品としては珍しいカラーの作品も紹介していただき、講演後に来場者からそれに関する質問も出されるなど、会場の関心を集めていました。今回の講演会を通して、写真家ロベール・ドアノーの世界を新たな視点から見ることができたと思います。(2014年6月4日更新)

公開ワークショップ「体験!手作りカメラでフォトモンタージュを作ろう」

5月31日(土曜日)に公開ワークショップ「体験!手作りカメラでフォトモンタージュを作ろう」が、写真家の増谷寛さんのご指導のもとに開催されました。増谷さんがご紹介くださったのは、身近な素材から簡単に作られた手作りカメラで、カメラの基本的な構造を知ることができました。完成したそれぞれのカメラに像が写った時には、カメラを作ったという実感から教室全体が興奮に包まれたように感じました。受講生の皆さんの向上心と、増谷さんの丁寧なアドバイスから、撮影を重ねるうちに技術が急上昇し、露光時間の調整、ペンライトの使用やネガへの書き込みなど様々な試みが行われ、素晴らしい多彩な作品が生まれました。カメラ作りから現像までを自分の手で体験でき、自由な発想で撮影を楽しめる、とても充実したワークショップになったと思います。(2014年6月4日更新)

平成26年度第1回アート・テーク「色の命、命の色」

5月24日(土曜日)に行われました平成26年度第1回アート・テークは、染織家志村ふくみさん(写真右)、洋子さん(写真左)より「色の命、命の色」というタイトルでご講演いただきました。

藍や紅などを例に挙げ、植物から色を得るのに多くの試行錯誤をなされてきたというお話を伺い、志村さんの色は植物との深い対話の中から生まれていること、そして植物の命への限りない尊敬の念と愛情が強く感じられました。それらの植物の命の色は、志村さん自身の物語の中で感情とともに織り込まれることで、私たちを惹き付ける独自の世界をもつ作品として現れるのです。今回の講演では、志村さんの作品がなぜ魅力的なのか、その理由の一部を知ることができたように思います。(2014年5月27日更新)

ロベール・ドアノー写真展関連「美術講座」

5月18日(日曜日)に「ロベール・ドアノーとその時代」と題し、美術講座が開かれました。現在開催中の「ロベール・ドアノー写真展」について、当館学芸員が展示作品を中心に解説し、ドアノーの人柄や写真の撮影方法など、今回の展示について深く知ることのできる内容となりました。ドアノーの作品には日常風景の中にユーモアを滲ませたものも多くあり、その写真のバックストーリーの話題になると、参加者の皆さんは大きく頷いたり笑ったりと、ドアノーの世界をより楽しんでいただけたようでした。6月14日(土曜日)には午後2時から企画展示室でギャラリートークが行われます。ドアノーの写真の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。(2014年5月27日更新)

「私のお気に入り、ベスト展」

所蔵作品のなかから好きな作品を選んでみませんか?館内に備え付けの用紙で投票できます。結果は、7月16日(水曜日)からの常設展示で発表します。(2014年5月1日更新)

翻訳家の野坂悦子さんから絵本をご寄贈いただきました。

絵本の寄贈についての詳細(PDF:244KB)
野坂悦子さんからのメッセージ(PDF:261KB)

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